会員の皆様には、平素より京都経営者協会の活動に対し格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。このたび、6月の総会および理事会におきまして、前川前会長の後任として会長に選任されました廣江でございます。本協会の歩みと伝統を受け継ぎ、さらなる発展に微力ながら尽力してまいる所存でございます。
現在、日本経済は国際情勢の不安定化を背景に、エネルギー価格や原材料費の高騰、物流コストの上昇などが長期化し、企業活動に大きな影響を与えており、先行きの不透明感を一層強めております。また、賃上げの流れが見られる一方で、とりわけ中小企業においては、人材確保とコスト増対応の両立という極めて難しい課題に直面しております。さらに、AIやDXに象徴されるデジタル化の急速な進展は、企業の競争力のみならず、事業の在り方そのものに大きな変革を迫っております。
また、現政権における国土強靭化実施中期計画では、「防災インフラの整備・管理」、「ライフラインの強靭化」、「デジタル等新技術の活用」などが計画推進に必要な施策とされております。
特に関西エリアにおいては、大阪・関西万博を契機として、次世代モビリティ・次世代エネルギーをはじめとする幅広い分野において、GXやDXの社会実装に向けた取り組みが加速しております。
こうした動きは、個々の技術にとどまるものではなく、それぞれの技術を融合し、統合的なシステムとして展開していくことが必要とされており、その中で新たなサプライチェーンの構築が求められています。これは、会員企業にとっても、新たなビジネス機会の拡大につながるものであり、同時に各企業の事業ポートフォリオの変革や事業領域の見直しを促すものでもあります。
経営環境が大きく変わるこの時代においては、企業が単独で変革に挑戦していくのではなく、企業間で情報や強みを持ち寄りながら、新たな価値を共創していくことが重要となります。変化の激しい時代であるからこそ、互いに連携し、知見を共有しながら挑戦を続けていくことが求められております。
また、その挑戦を支えるのは「人」であります。これまでとは異なる分野への対応やスキルが求められることも増え、環境変化の中で戸惑いやストレスを感じることも予想されます。こうした中で、リスキリングを含めた人材の学び直しや、違う業界への挑戦など、環境変化に対応するためには、意識変革は不可欠であり、人そのものが変わっていくことが企業の変革を左右することになると予想しており、企業には、その間のストレスに対する「人」へのケアも同時に求められます。
このように、経営環境が複雑かつ急速に変化する時代にあってこそ、企業同士が知見を持ち寄り、学び合い、支え合うことの重要性は、これまで以上に高まっているものと認識しております。
本協会といたしましては、会員企業の皆さまがこうした変化に対し恐れず挑戦していく中で、人事・労務・雇用、さらにはデジタル化への対応や人材育成など、実務に直結する課題解決を支援し、会員企業の皆さまの経営を力強く後押ししてまいりたいと考えております。加えて、会員相互の研鑽活動を一層充実させるとともに、行政や関係団体との連携を深め、京都経済の持続的な発展に寄与してまいる所存でございます。
微力ではございますが、京都の企業と経済が一層活力を増すよう、誠心誠意努めてまいります。引き続き、会員の皆さまのご支援・ご協力をお願い申し上げ、挨拶とさせていただきます。